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創作、版権の短文を書いてます。女性向けの内容注意。 tovのユーリさんに心奪われました。
2026年06月10日 (Wed)
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2010年03月11日 (Thu)


A side


わっ、と声がこぼれ落ちると共に、自分の体も落下していた。

というのは現実ではなく、実際は突いていた肘が机を滑っただけであった。

「・・・あれ?」
「馬鹿」
「ば、ばかじゃないもの・・・成績は確かに悪いけど。ひどい言い草」

なんとかそれだけ目の前にいる人物に返して目を擦る。
今は何時ごろなのだろう、そう思って窓側を見ると、透き通ったオレンジ色が広がっていて、夕暮れに目を奪われた。
うそ、この男が、こんな時間まで待っていてくれたのだろうか。
目に手の甲が触れると目尻がすこし湿っているのがわかった。
・・・口元も湿っていた。

「なんだ。好物でも食う夢でも見ていたか」

気づいてから急いで隠したのに、ばっちり見られたようだ。
自分でも少しばかり思ったことを聞かれた。
僕の好物。ハンバーグ。それはきっとデミグラスソースの。

「・・・うーん」

正直、具体的には覚えていなかった。
ただ落ちたような感覚、それだけが記憶にのこっている。
果たしてそれが本当にハンバーグの夢だったのか、それとも別の原因だったのか。
もちろん真剣に好物の夢だとは思っていないけれど、夢見の悪さは悪くないのでその線も捨てきれない。
よくわからない。ただ。

「たぶん、びっくりしたのかなあ」

楽しそうな夢から目覚めてしまうような。
熟睡を打ち壊すような驚き。
今になってすごく気になる。

どんな夢だったんだろう。




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